下におりると、圭吾さんがいた。

「家まで頼む」

「わかりました」

多分、蓮也の家に向かっている。

「蘭羅、大丈夫か?ごめんな」

私を膝の上にのせて、落ち着くように背中をさすって謝ってくる蓮也。

「ううん。きてくれて、ありがとう」

蓮也は、今は何も聞いてこなかった。

「若。つきました」

蓮也の家に着いた。

「圭吾さん。聖たちに連絡頼みます」

「わかりました」

蓮也は私を抱き上げ、家の中に入っていった。

「蘭羅ちゃん、大丈夫!?」

家の中に入ると、香織さんが走って駆け寄ってきてくれた。

「もうすぐしたら、聖たちが来ると思うから。その時話す」

蓮也は広間ではなく、どこか部屋に向かった。

たどり着いた部屋のドアを開けると、ベットの上に座った。

多分、蓮也の部屋だと思う。

ほぼ黒で統一されている。

「蘭羅、大丈夫か?何かあったか言えるか?」

蓮也は顔が見えるまで少し身体を離し、聞いてきた。

私は頷いた。

「家の前で敦史がまってて…昨日トイレであったこと、多分璃子が嘘ついて話したんだと思う。俺らを裏切ったくせにとか言われて…。いきなり突き飛ばされて」

「アイツらまじ許さねぇ」

蓮也はそういい、もう一度抱き寄せてくれた。