「大塚 愛騎です」

「愛奈です」

「蓮也の父親の、雅也です」

「妻の香織です」

「姉の麗華です。息子の伊吹」

私たちは知ってるけど、大塚兄妹は雅也さんたちに初めて会ったので、挨拶していた。

「大塚財閥の。両親にはいつもお世話になってるよ」

聖のお父さんが言った。

「なんで、愛騎たちまで呼んだんだ?てか、なんで一緒にいるって知ってるんだ?」

「聖也から聞いてな。ちょうど暁たちが帰ってくるっていうから。そしたら二人とも会いたいって言うから」

雅也さんが言った。

「そういえば、よく暁さんとか瞳さんって名前きいてたけど、聖の両親だったとは」

愛奈が言った。

「プライベートでも、たまに出かけるの。今回も関西に行くって言ったら、一緒に京都と大阪回ってきたの」

「先週から、親父たち留守にしてたのはそれでか」

世間って狭いなって思った。

「伊吹くん今、何カ月ですか?」

愛奈が聞いた。

「もうすぐで五か月よ。抱っこしてみる?」

麗華さんは、愛奈に伊吹くんを渡した。

「あーう」

「可愛い~」

「可愛いよね!たまに伊吹くんばっか構ってたら、蓮也すねちゃうの(笑)」

「アハハ。一条くん、子供にまでヤキモチやくんだ(笑)」

「当たり前だろ」

『当たり前じゃねぇ』って、みんなに突っ込まれてた(笑)