『キャー!』

『おおっ!』

女子からも男子からも、叫び声が。

私たちと転校生は、耳を塞いだ。

入ってきたのは、男の子と女の子。

美男美女だ。

なので、叫んだんだろう。

「大塚 愛騎」

「大塚 愛奈」

2人は名前だけを言った。

双子かな?

苗字が一緒だし。

髪色も綺麗なブロンド。

ハーフかな?

二人の席は廊下側だった。

始業式まで時間があり、二人はクラスの人たちに囲まれていた。

けど、二人とも全く相手にしていない。

みんなに話しかけられてるけど、無視して二人だけで喋ってる。

「転校生、面白そうだな」

光輝が言った。

「そうですね。しかも、何者か気になります」

何者って?

「確かにな。空気が普通じゃない。俺らと似た感じだな」

蓮也が言った。

つまり、暴走族ってこと?

「そろそろ移動しろ」

担任に言われ、私たちは体育館に行った。

聖也君の話は短いから、すぐ終わる。

その日は、そのまま倉庫に。

中学生組は明日が入学式の為、今日まで休み。

倉庫に行くと、みんな白陵の制服を着ていた。

「あ、蘭羅ねぇ!みてみて!」

來が制服を着て、見せてきた。