先生の言葉に、みんなホッとした。

けど、ホッとしたのもつかの間で、先生の口から

「ですが、いつ目を覚ますかわかりません」

え…?

何て言った?

いつ目を覚ますか、分からない?

どうして?

命に別状はないんでしょ?

「出血が多すぎました。輸血で繋いだので命は助かりました。ですが、いつ目を覚ますか…」

そんな…

膝から崩れ落ちた。

蓮也が、手術中室からでてきた。

点滴が繋がっていて、他にも色々モニターなどもあった。

みんな、蓮也の後をついていく。

私は、動けずにいた。

「蘭羅、行きますよ」

聖と光輝が私を立たせ、支えながら連れて行ってくれた。

蓮也の病室は、関係者のみが入れるようになっている。

時計を見ると、夜中の3時。

日付回っていたんだ。

「聖たちはもう帰りなさい。我々も一度帰るぞ」

雅紀さんが言った。

皆頷き、部屋から出ようとしていたけど、私は動かなかった。

「蘭羅ちゃん?」

香織さんが言った。

「れ、蓮也の側にいて、いいですか?」

蓮也が目を覚ます時、そばにいたい。

「あぁ、いいよ。後で必要な物持ってこさすよ」

雅紀さんは、少し笑って言った。

みんな帰って行った。

私は、ベッド横の椅子に座った。