「四條さん、杉野さん。行ってきます。送ってくれて、ありがとうございます。お仕事頑張って下さい」

「ありがと。鈴も頑張れよ」

「また帰り、迎えに来ます」

今日から新学期。

今年の夏休みは、今までで一番充実していた。

出掛けたのは私の誕生日と別荘行った時だけで、後は四條さんにお昼を届ける時と、週に一回食材の買い出ししか外出しなかったけど、私にとっては最高の夏休みだった。

昨日は近所で花火大会があったみたいで、四條さんも早く帰ってきて一緒に家から見た。

学校が始まると、今まで7時起きを6時半起きにした。

四條さんの家で暮らすようになって、朝を食べるようになり、7時起きだと作って食べてたら7時半には出ないといけないので間に合わない。

四條さんのが後に出るので、家でゆっくりしてていいって言ったけど、私と同じ時間にでて、車に一緒に乗って学校まで送ってくれた。

これから毎日一緒に行くらしい。

毎日「好き」って言って来るのは、今でも続いてる。

「えー、転校生を紹介する」

始業式が終わり、ホームルーム中先生が言ってきた。

ガラ…

『きゃー!!』

クラスの女子たちが叫んだ。

「四條 龍です」

170はある身長に、黒髪に二重で顔も整ってる。

女子たちが叫ぶに決まってる。

転校生は私の横の席になった。

周りから、めっちゃ注目されていた。