私の様子がおかしい事に気付いた龍は、私の手を引っ張り教室をでた。

先生は何か言ってたけど、無視した。

「兄貴、今すぐ来い。鈴の緊急事態だ」

教室を出てすぐ、龍は暁さんに電話をかけていた。

校門で来るのを待った。

待ってる時間が、とても長く感じた。

私は、うずくまって待つしかできなかった。

その間龍は、ずっと背中をさすってくれてた。

「鈴!!」

目の前に車がとまり、暁さんが降りてきた。

「あ、あか、つ、き…さん…」

私は、暁さんに抱きついた。

「どうした?何があった?」

「兄貴、車乗ってから話す。早く帰る方がいい」

「そうだな」

暁さんは私を抱き上げ、車に乗った。

車に乗っても、私を膝の上に座らし背中をさすって抱きしめてくれてた。

「龍。何があった」

「アイツが転校してきた。大鳳 空雅が」

「何?」

「しかも、同じクラスに。さっき気付いてたかは知らないが、明日にはバレるだろ。転校してきたのが偶然か、それとも計画か…」

「慎吾」

「わかりました。敦也にも伝えて、調べておきます。今日は仕事結構なので、鈴さんの傍にいてあげて下さい」

「頼む」