どうも、噂の悪女でございます


 これまで、聖女の仕事は王妃様とマーガレットのふたりで分担して行ってきた。正確に言うとそれ以外にも補佐が何人かいるのだが、『聖女』として活動しているのは二人だ。

(王妃様には申し訳ないことをしてしまったわ)

 マーガレットに聖紋が現れたのは、五歳の頃だ。それを見た両親は驚き、マーガレットを王宮へと連れて行き、そのまま聖女となった。そして、自動的に王太子の婚約者となった。
 それ以来マーガレットは毎日のように王妃様の元に通い、聖女として、そして将来の王妃としての仕事を教えてもらった。そして十五歳になってからは、王妃様と仕事を分担して行ってきた。

 王妃様のことは本当の母のように慕っていたし、王妃様もマーガレットをとても可愛がってくれていた。

 気持ちが重くなるのを感じつつ封を切ると、中に書かれていたのは短い文章だった。

『卒業おめでとう。今まで頑張ってきてくれたご褒美だと思って、しばらく休みなさい。今度改めてお祝いさせてね』

 マーガレットは目をぱちくりとさせる。
 ダレンもその文章を見て、苦笑した。

「王妃様らしいね」
「本当に」

 マーガレットもくすくすと笑う。

「マーガレット。王妃様も許可してくださったことだし、出かけようか?」
「出かける?」