俺様社長は純情な田舎娘を溺愛する 〜その後のエピソード〜

「果穂、これ亮太からもらったんだけど。」
そう言って、翔がおもむろに1冊の本を見せる。

『父親になると言う事は』

と言う本だった。

「これは、お兄ちゃんに必要な本なんじゃ無いの?」
果穂は首を傾げる。

「俺もそう思ってたんだけど、これを俺に読めって事は、ある意味俺の事を認めてくれたのかなって思ったんだ。
果穂のパートナーとして、果穂を俺に託してくれたんだって。

だから、今夜から付けないでいいか?」

意味が分からず果穂は首を傾げる。
付けないで?って…どう言う意味……

「うわぁ!」
意味をやっと理解して、思わず翔の手を離す。

「その反応は…、どう捉えるべきか迷うんだけど。」
翔が怪訝な顔で果穂を見る。

子供を作ろうって事⁉︎
果穂はびっくりして翔を見つめる。

翔は、果穂の手を握りしめ直して言う。

「子供が出来ても出来なくても、
俺は果穂さえ居てくれればどちらでもいいと思ってる。
でも、亮太が認めてくれるならもう…。」

果穂が恥ずかしくなって、突然翔の口を慌てて塞ぎ、その先を言うのを遮る。

「わ、分かりました。分かりましたから、
そんなに爽やかな顔で何度も言わないで…。」
焦って果穂は小声でそう訴える。

「承認されたって事でいいか?」

こくんと果穂が小さく頷く。

翔は満面の笑みを讃え窓の外を見る。

空に向かって飛び立つ飛行機が夕焼けに染まり、

2人を優しく照らしてくれる。

この先、何があったとしてもこの手を離さなければ幸せは続いて行く。

2人一緒であればどんな困難だって乗り越えられる。

そんな実感を胸に新たなステージへと2人は旅立つ。

  
                  fin.