おかしい!どうなってるの!?

そう思ったが、やはり私の返答も、何処かで聞いた言葉なのだ。

「じゃあ、もう理性は捨てるから、覚悟しろよ?」

何を覚悟するんだ!?

次の瞬間には、その男に激しく唇を奪われていた。

何これ!?

逃げようと思っているのに、どういうわけか、私もまた、男に腕を回している。

デスクに押し倒され、流石にこれはレッドカードだろう!と思ったとき、

「畑中さん、大丈夫?体調悪いの?」

女性社員の声で、我に返る。 

まだ昼間で、社員もみんな居た。

「あれ…?私、もしかして船漕いでました?」