あたしはいつも、猫みたいにラインの引き終わりは長くハネさせるのに。
「これ、これも、流行りすたりあるの!?」
あたしは自分の目尻を指差す。
お姉さんはゆっくりとうなずいた。
「マジか……、恐ろしいんですけど、未来」
気に入っていたのにな。
このラインの引き方。
お姉さんは手早くメイクを終わらせた。
いつもより「大人」に見える。
「いつも、それくらいメイクすればいいのに」
あたしが呟くと、お姉さんは笑った。
「誰にも会わないから」って。
髪の毛もボサボサだったけど。
整髪料を、お姉さんいわく「一億年ぶり」に使って。
キレイなウェーブを出した。
さっき決めた洋服を着て。
お姉さんは鏡の前に立つ。
「これで合ってる?大丈夫かな、私……」
まだ自信が無さそうなお姉さんに。
あたしは力強く親指を立てて見せた。
「自分に言うのも変だけど、可愛いと思う!」



