朝日が昇った。

あたしは眩しさで目を覚まして。

部屋の中でカーテンの隙間から、窓の外の空を見上げた。



「キレイな青空」



携帯電話があったなら、絶対に写真に撮っている。

真っ青で。

雲ひとつない。

クリアな空だと思った。





「おはよう、J Kちゃん」



お姉さんがパジャマ姿のまま、欠伸をしつつリビングに入って来た。



冷蔵庫を開けて、牛乳をカップに注いでいる。

電子レンジにそれを入れたお姉さんに、
「なんちゃってコーヒー牛乳?」
と尋ねると、
「さすがはあなた。わかってるよね」
と、お姉さんは笑った。



「スマートフォン、リビングに忘れて寝に行ったでしょう?」



あたしが指差すと、お姉さんは「そうだった」と言って、
「着信音とか鳴ってた?うるさかったなら、ごめんね」
と、両手を合わせてあたしを見た。



「大丈夫、マナーモードだったから。でも、振動してたよ」
と、伝える。