一週間後、ルルが拾われる前から命に関わる病気にかかっていたことが発覚した。
それから千珠琉は小学生ながらできる限りの世話をしたのはもちろん、毎日神社に通い、夜には窓から星にも願っていた。昴も毎日一緒に神社に行った。
千珠琉は毎日「ルルが元気になりますように」と神様にお星様に声に出して願っていたし、昴や親にも「ルルは元気になるよね?」と聞いていた。
しかし、それから二週間後にルルは死んでしまった。
大泣きして塞ぎ込んだ千珠琉が徐々に元気になるまでのひと月程、昴が毎日励ました。

そして二人が中学2年の夏休み、昴の父・(ひさし)が病で亡くなった。
その前の年の暮れには余命半年と宣告されていて、家族ぐるみの長く親しい付き合いということもあり少し後には千珠琉の家にもそれが知らされた。