二度目の好きをもらえますか?

「小谷〜、……じゃなくて“さっちゃん”だっけ? お前大人しくなったよなー? あん時はすげーうるさかったのに」

 ……はぁ??

「“おしとやか”になったんですーっ。もう高二だし!」

 指を差して笑う畑野くんに、つい勢いで言い返すと、いっ時教室が静まり返る。

 え、なに?

 水を打ったような状況に、ぎこちなく表情を固めるが、「あはは」と急に賢ちゃんが笑い出した。

 それに釣られて畑野くんと牧くんも笑う。何故か麻衣子も笑っていて、ふわっと抱きついてきた。

 えぇっ、なんで??

 何に対して笑われているのか分からず、周囲に目を向けると、それまで向けられていた好奇の目がいつの間にか白けていた。

 良かった、やっぱ付き合ってないんじゃん、と数人の女子の声が耳に届く。

 そこで本鈴が鳴った。

 後ろ扉が勢いよく開く。

「セーフ? セーフだよな!?」

 焦って言う瀬川くんが、視界に入った。

 *


 三時間目の数学が終わるや否や、私は勢いよく椅子を引いて立ち上がった。

「賢ちゃん、お昼ご飯なんだけど。今日からみんなで食べない?」