二度目の好きをもらえますか?

 それでも。

 賢ちゃんと教室内で気兼ねなく話せるのは嬉しい。

「あれ? 賢二が小谷と一緒にいるって事は……やっぱ付き合ってんじゃん?」

 不意に前方から歩いてきた畑野くんが、明るく言い放ち、少しだけクラスがざわついた。

 ……げっ。

 私は居た堪れなさに眉を寄せ、若干視線を泳がせてから俯いた。

 私と賢ちゃんの写真が貼られ、冷やかしに遭ったのは、たった一週間前なのだ。まだみんなの記憶には新しい。

「付き合ってねぇよ。なぁ? 彩月」

 っへ!?

「っあ、う、うん」

 普通このタイミングで名前呼びする!?

 言うまでもなく、私は恥ずかしさと動揺で頬を紅潮させた。

 突如として、うそぉ、とか何で小谷さんが? という囁き声が複数人から上がる。

「えぇ〜?? てゆーか、否定に説得力が無いんですけどーっ!」

 何故か畑野くんは嬉しそうに笑い、賢ちゃんの腕を小突いた。それに対して「何で?」と賢ちゃんが涼しい顔で尋ねる。

「わざわざ名前で呼んでるって事は、“そういう事”だろー?」