二度目の好きをもらえますか?

 高山くんの肩に腕を回して、瀬川くんも笑う。ハァ、と高山くんが物憂いため息をついた。

「ちょっと距離が近くなってもさ。相手の事がわかんねーとますます不安になるって言うか」

「……」

 ……うん。分かる。分かるよ、高山くん。

 たとえ仲良くなれても、それは中々自信とは結び付かない。

 そもそも相手に恋愛(そういう)対象で見られているかどうかを、確かめようがないもんね。

「ウダウダ言ってねぇで帰るぞー」

 賢ちゃんが二人を放って踵を返した。私も彼らのあとに続いた。

 大好きな後ろ姿をチラッと見てから、私は地面に目を落とす。

 それほど数が多いとは言えないが、今までにしてきた恋愛を思い返していた。
 そのどれもが不発に終わり、片想いばかりの恋だった。

 未だかつて、告白するというミッションに私は挑んだ事がない。

 だからこそ。

 賢ちゃんにはちゃんと告白したい。

 いつかの、どこかの……タイミングで。

 そうは思うものの、だがしかし、という逆接に上塗りされる。

 告白したら、今の友達関係もなくなってしまうかもしれない。この心地いい距離感が果てのないものになるかもしれない。

 ……だったら、このままでも。

 通学鞄を肩にかけ直し、持ち手をギュッと握った。

 幸いと言うべきなのか、グループの美鈴もまだ告白には踏み切っていない。多分、立ち位置は今の私と同じだ。