増殖①
農協職員:川口奈々の述懐



私のブログサイトがスタートして、約半年が経過しました。
当時はもっぱら、受け手が発信者になったケースと、”訪問者”たるあの世の顔が、”複数”に増えた症例の情報収集に力点を置いて発信を続けていました。


そして、”あのお二人”からは、ほぼ同時期に初回メールをいただいたのです…。


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≪はじめまして…。私はケータイショップの派遣社員、清島眞琴と申します。こちらのサイトは数か月前から、”現象仲間”と一緒に定期訪問させていただいています。今回メールをお送りしたのは、その仲間6人の総意を私が代表してとご理解ください≫


≪…実は、私を含めた7人のうちのひとりが、現在複数の像を取りこんでいます。最初に増殖したのは、2年前だそうです。もちろん、私たち仲間はこの現象と共に向きあうことを目的に結成しているグループなので、彼女には常時状況を確認して、事態を共有しています。今も…。ですので、彼女もある程度の安心感はあった筈なのです≫


≪…ところが、増殖は一回では留まらなかったんです。つまり、”自分があの世に行った顔を運ぶ像の主”は、一人から二人に増えたら、それで終わりではなかったんです。…今、彼女はあの像を5人抱えています。これは、あの恐ろしい死に顔を見る頻度が増えたことも意味します。さすがに彼女、精神的に参っています…≫


なんと5人!
私は早くも背筋が寒くなりました…。


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≪私たちは同じ悩みに苦しむ仲間として、彼女に寄り添い、力になりたいと願ってはいるのですが…。何分、ここまで極端な増殖となると、どう対峙していいものばのか…。皆、頭を抱えているんです。そこで…≫


≪そちらのサイトで拝見した霊能者の方に、本件を持ちこんでいただけないでしょうか?サイトから直にということも考えたのですが、自らがこの現象所持者現役である管理人さんからの方がよろしいかと思いまして、こうしてメールを送信させてもらいました≫


≪お忙しいところ恐縮ですが、是非、その霊能者さんにご見解、アドバイスを教授いただけますよう、お手配賜れば幸いです。よろしくお願いいたします≫


清島さんからのメールは、私にとって凄まじいばかりの内容と言えました。
まさに…。


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私は早速、霊能力者のHさんに本症例を報告し、まずは今の段階での所見をもらったあと、すぐに清島さんへ返信しました。


正直、Hさんも5人ということにはえらく驚愕して戸惑っていました。
従って、初回の所見といっても、それは先方からすると、気休め程度だったと思います。
それでも私は、この際、スピードが最優先だろうと考えたのです。


仲間以外にも、多くの”同志”が力になりたいと願い、知恵を絞っている…。
そんなメッセージを発信することこそ、何より大切なことなんじゃじゃないかと…。
そう考えたのです。