ランダム①
主婦:川上あいの場合+農協職員:川口奈々のターニングポイント



あれ以降の私、農協職員の川口菜々は、”霊能者”Hさんと定期的に連絡をとって、”例の現象”と共に向き合うことがライフワークとなっていました。


更に私は、いま生きてる人間のあの世に逝った顔という像が目に写る現象…、これに関連したサイトを小まめにチェックしてきました。
そういった角度からも、様々な情報を積極的にリサーチすることを心がけていたのです。


そこで感じたのは、私とおなじ現象に曝されている人は想像以上に”いた”ということ…。
不謹慎かもしれませんが、正直に言えば嬉しかったのです。
それは、私一人じゃないんだという孤独感からの解放と言えるのかも知れません。


***


そんな2年間を経て…、結果、私はかなりの”発見と収穫”を得ました。


私がこの間苛まれ続けてきた、”あの顔”はまさしく様々な”顔”を持っていたようなのです。
全く一様ではない…。
まず以っては、その一言に尽きたのです。


***


数ある関連サイトを辿って、私はあるブログ系のHPの常連となりました。
このサイトの管理者は女性らしく、どうやらその方自身も私同様、脳内にあのやっかいな住人を抱える”仲間”だったようです。


ある程度の閲覧をこなした後、私はメールでの問い合わせに踏み切りました。


”この管理者とは、いろいろとやりとりをしたい…”


この時の私は、端的にそういう気持ちへと駆られたのです。


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一ユーザーとしての私の初回メールは以下の通りとしました。


≪はじめまして。いつもHP拝見しております。早速ですが、私も当該現象の”現役”です。現象歴、足かけ4年目になります。ー中略ー、…なので、私は今、”受け手”に身を置く自分が、今後”発信者”になりえるものなのか…、それが一番の懸念です。それは、私のようにあの心象現象に苦しむ人を増やすことに他なりませんから。ですから、私は可能な限り、”それ”を阻止したいと考えています。この辺の対処・方策…、サイトでアップされている以外で知り得てらっしゃれば、どんなことでよいので、お教えいただけたら誠に幸いと存じます。山梨県在住、川口菜々≫


そして…!
返信はその日のうちに届いたのです。