生まれ変わっても絶対、君しか愛さない。

 手を引かれている間そう思ったけれど、結局どういう意味なのかは分からなかった。



 人気がなさそうな非常階段の影に連れてこられ、そこでようやく手を離してもらえた。

 き、緊張した……。

 初めて握った男の人の手は、私よりも大きくて包容力がありそう。

 と、とりあえずお礼言わないとっ……!

 彼に助けてもらった事を思い出し、急いで彼に視線を向ける。

 その途端、私は言葉を失ってしまった。

 ……す、凄くかっこいい人だ。

 すらっとしていて背が高く、黒くて所々濃い赤色のメッシュが入っている頭髪。

 顔も黄金比といっていいほど整っていて、凛とした江戸紫色の瞳に見つめられる。

 ――ズキッ

 ……っ、痛い。

 彼の容姿を確認した瞬間、頭に鈍い痛みが走って来た。

『俺は――。君の名は?』

 脳裏に何かのセリフが掠め、思わず頭を押さえる。

 すると、彼が心配そうに私を見つめてきた。

「大丈夫、君?」

「だいじょうぶ、です。」

 でも、初対面の彼に心配をかけるわけにはいかない。