生まれ変わっても絶対、君しか愛さない。

 でも、旧校舎自体が古すぎて誰も来ない。

 人気が少ないところが好きな私は、旧校舎の裏庭が第二の秘密基地と化している。

 第一は、あの湖だけれど。

 近くのベンチに腰を下ろし、お昼ご飯を食べようとする。

 でもそうしようとした直後、近くに誰かの気配を感じた。

 誰、だろう……?

 ここは私だけのものじゃないし、誰かが来るのはおかしな事じゃない。

 警戒せずに不思議に思って呑気にお弁当を開こうと、手を動かす。

「京都さんって、こういうところ好きなんだね。」

「へっ……!?って、暁槻君だったんですね……。」

 いきなり声をかけられて、びくっと肩を揺らす。

 けれど聞き覚えのありすぎる声で、急いでお弁当箱の蓋を閉めた。

 ど、どうしてここに……?

 ま、まさか……。

「暁槻君、私のことストーカーしてたり……?」

「え?ストーカーなんて、そんな気持ち悪い事してないよ。俺、昼はいつもここに来てるんだ。」

 な、何だ、そうだったんだ……。

 というかそんな突飛な考えになった私は、自意識過剰すぎか……。