生まれ変わっても絶対、君しか愛さない。

「……わっ!」

 勢いよく暁槻君を押してしまい、その場に倒れこむ。

 幸いな事に、倒れたところの地面はぬかるんでいなかった。

 ……って、そうじゃなくて!

「あの、ごめんなさいっ……!すぐに退くので……!」

 自分が招いた事態でこうなっているのにも関わらず、暁槻君を下にしてしまっている。

 申し訳なさすぎて、急いで体制を直そうと体を起こす。

 ……それなのに、急に腰を引き寄せられた。

「あ、あかつき、くん……?」

 突然の事に頭がついていかず、はてなマークが飛び交う。

 自分の今の状況に、ただただ理解が追い付いていない。

 だって今……強い力で暁槻君に抱きしめられているんだもの。

 距離がほとんどなくて、暁槻君の胸板に私の顔がある。

 どうにかして逃れようと思っても、力が強すぎて身動きが取れない。

 と、とにかく離れないと……!

「あかつき、くん……そ、そろそろ離してほし――」

「覚えてない?俺は、埜雅だよ。」

 ……の、あ?

 暁槻君から紡がれた言葉に、意味なんてないはずなのに胸がざわつく。