生まれ変わっても絶対、君しか愛さない。

「……行ってみようか。」

 暁槻君はそんな憶測を立てて、猫が入っていった小道へと歩みを進めた。

 私も、行ってみようかな……。

 だけどその時、あれ?と思った。

 この小道……あそこに繋がってるよね。

 私がいつも行く、ほとんど秘密基地のような感じになっているお気に入りの場所。

 でも猫が入っていったのも気になったし、暁槻君も入っていったから慌ててついていく。

 少しばかり狭い道を歩いて、開けた場所に出る。

 その景色を見て、私の中にやっぱりという気持ちがこみ上げた。

 ここは……私がこの前も来た、湖だから。

 今日は誰も人がいなくて、ここの辺りだけ別世界に飛んだみたいな幻想的な雰囲気が漂っていた。

「……っ、ここって。」

 ん……?

 私がいつものように湖を見つめていると、隣に立っていた暁槻君は驚いたような表情をしていた。

 何かを懐かしむような、思い出しているような表情にも見える。

 どうしたんだろう、何か思うところがあるのかな……?

 そこまで考えた時、さっきの黒猫が私の足にすり寄ってきた。