それか、寝ぼけてアラームをオンにしちゃったか。

 昨日はすぐに寝たから、アラームをかけたかは確かじゃない。

 ……まぁ、いいかな。

「行ってきます。」

 暁槻君がいるかは分からないけれど……一旦エントランスに降りよう。どうせ、もう登校する時間になるし。

 そう思う事にして、考えるのをとりあえずやめる。

 そして、いつものように返ってこない言葉を期待して、玄関の扉を閉めた。