生まれ変わっても絶対、君しか愛さない。

 私は、その男女を知っている気がする。

 でも……思い出せない。

「……ゆ、夢見ちゃった。」

 久しぶりに見た夢を見たからか、頭の中がぼんやりして痛くなる。

 薬、飲んでおこう。

 ベッドから降りて頭痛薬を取り出し、コップに入れた水と一緒に飲む。

 体を動かしてましになった頭を働かせ、今の時刻を確認する。

 もう、こんな時間だったんだ……。

 時計に目を走らせると、いつも起きているような時間帯になっていた。

 丁度いい、かな……もう準備しちゃおう。

 いつもよりも少しだけ早いけれど、そこまで変わらない。

 お弁当を用意して、朝食を軽く食べる。

 頭痛が残っているせいか、あんまり食欲がない。

 制服を身にまとい、スクールバッグの中身を確認してみる。

 ……そういえば。

 学校へと行く準備をしていた時、昨日暁槻君に言われた事を思い出した。

『明日、迎えに来るね。』

 あの言葉が、本当なのかどうかは分からない。

 もしかしたら、冗談で言ったのかも……と、正直疑っている。