生まれ変わっても絶対、君しか愛さない。

 だけどどうしてか、私の頭の中にある言葉が浮かんできた。

『俺は――じゃないとダメなんだ。』

 ……っ、まただ。

 ズキッと鈍い痛みが走るけれど、顔に出さないように下唇を噛む。

 昨日から、どうしてこんな痛みが出てくるんだろう……。

 それも、何かの会話が浮かんできた時だけ。

「しつこい男は嫌われるわよ。あたしはもうすでにあんたのこと嫌いだけど。」

「面と向かって言われたらちょっときついなぁ。ま、君にはどう思われても良いけど。」

 頭痛が治まってきて、ゆっくりと顔を上げる。

 まだ二人は言い合いをしているらしく、会話が聞こえてきた。

 ……仕方ない、か。

「分かりました。案内、します。」

「本当?……ありがとう、京都さん。」

 私の言葉に、暁槻は嬉しそうに微笑んだ。

 その姿にほんの一瞬、ドキッと胸が高鳴る。

 あれ……私、男の人にドキドキした事なんて、今までないのに……。

 このまま二人が言い合いしているのも見たくないし、一向に引かない暁槻の言う通りにする。