生まれ変わっても絶対、君しか愛さない。

「な訳ないでしょ。というか、相変わらず敬語なのね。せめてあたしには敬語外してほしいわ～。」

　そう言ってくれるのはこの学校一の美人さん、杠葉立夏(ゆずりはりっか)ちゃん。

　根暗な私に話しかけてくれた女神様で、私の大切なお友達。

　まだ知り合ってから日も浅いのに、今ではすっかり打ち解けている。

　大きくため息を吐いた立夏ちゃんに、あははと苦笑いを零す。

　ごめんね、立夏ちゃん。それだけはできないんだ。

　幼い頃からの癖で、ずっと敬語だけは取れない。

　普通、友達同士なら敬語なしなんだろうけど……私にはそれが、ハードルが高すぎる。

　それに、敬語じゃないと落ち着かない……。

「ごめんなさい、立夏ちゃん。それはまだ……私にはできそうにないです。」

「そう……でも、咲桜は咲桜だから良いけど！」

「わっ……髪の毛ぐちゃぐちゃになっちゃいますよっ。」

　私の髪をわしゃわしゃと撫で、悪戯っ子のような笑みを浮かべている立夏ちゃん。

　ふふっ、立夏ちゃんってあんまり笑わないから、何だか新鮮。