生まれ変わっても絶対、君しか愛さない。

 その時、はっと気付く事ができた。

 きっとこの女の子は、暁槻君と仲良くなりたいんだ。

 じゃないと、こんなに頬を赤く染めないもの。

 だったら、私はここにいたら邪魔だよね。

「立夏ちゃん、行きましょう。」

 二人の邪魔をするわけにもいかないから、立夏ちゃんに声をかけて席を立つ。

 立夏ちゃんは少しだけ不機嫌そうにしていたけれど、渋々立ってくれた。

 もう一瞬だけ女の子のほうを見て、心の中でエールを送る。

 頑張ってくださいって。

 多分、女の子には伝わってないと思うけれどね……あはは。

 静かに踵を返し、その場から離れようと動く。

「待ってよ、京都さん。」

 ……え?

 邪魔にならないようにって思って離れたのに、教室を出ようとした途端暁槻君に腕を掴まれた。

 思ったよりも強い力で掴まれ、少しだけ顔を歪める。

 男の子の力って、こんなに強いものなの……?

 ……って、呑気に考えている場合じゃないよね。

「あ、暁槻君。何で、私の腕を掴んで……」

「校舎案内の返事、まだ聞いてなかったから。」