生まれ変わっても絶対、君しか愛さない。

 ……ううん、後者は絶対にない。

 私の隣を選んだ理由は全く分からないけれど、多分隣だから頼もうと思ったんだ。

 そ、そう思っていたら、何だか悲しくなってきたなぁ……。

 自分で考えた事なのに、虚しくなってくる。

 でも、とりあえず暁槻君に言葉を返さなきゃ。

 校舎案内くらいなら、私でもできる。う、上手くできるかは自信ないけれど……。

 分かりました、と返事をしようと口を開く。

「ねぇ、暁槻君!」

 それに被せるように、一人の女の子が暁槻君に近付いてきた。

 い、言いそびれちゃった……。

 返事を遮られた気になり、再び口を噤む。

 すると同時に、女の子のはきはきした声が聞こえてきた。

「あの……あたしが校舎案内しようか?京都さんは忙しいらしいし、あたしに任せてよ!」

 え?私忙しいなんて一言も……。

 どういう事なのか分からず、女の子に尋ねようと声を発そうとする。

 けれど、その瞬間女の子から突き刺さるような視線を向けられてしまった。

 冷たい視線を受けてしまい、それ以上何も言えなくなる。