生まれ変わっても絶対、君しか愛さない。

 じーっと暁槻君に見つめられて、視線を落とす。

 こんな至近距離で男の子に見つめられた事がないから、ちょっと緊張する……。

 今も尚懇願するような視線を向けてきている暁槻君に、いたたまれなくなってしまう。

 どうしよう、ここから立ち去りたいっ……。

「暁槻、何あたしの咲桜を見てんのよ。気味悪いんだけど。」

「あはは、気味が悪いって心外だなぁ。」

 立夏ちゃんが耐えきれなくなったように口を開くけれど、暁槻君には全く持って効いていない。

 暁槻君、鋼のメンタル持ちなのかな……と、本気で考えてしまう。

 鋼じゃなくても、鉄メンタルなのかもしれない……。

 なんて、馬鹿みたいな事を考えていた時。

「ちょっとね、京都さんに放課後校舎案内をお願いしたくってさ。」

「こ、校舎、案内……?」

 え、ええっ……!?わ、私に……?

 はっきりとそう言われ、何度も瞬きをしてしまう。

 まさかそんな事言われるだなんて……でも、どうして私?

 隣の人だから?それとも、私と仲良くしてくれようとしているのかな……?