生まれ変わっても絶対、君しか愛さない。

 雅君にはそんな顔を見られたくない、と思った。

 散々見せてきた私が何言ってるんだかって話だけれど、こんな事で泣きたくない。

 もう、割り切っているんだから。

「……行こうか、咲桜。」

 そう言った雅君に、大きく頷きを返す。

 でも雅君の悲しそうな表情に、私が気付く事はなかった。



 学校を出る間際、雅君と廊下を歩いていた時。

「あ、咲桜ちゃんだ。」

 えっ……拓海、先輩……?

 突然声をかけられた事に驚いて、反射的に視線を後ろに向ける。

 そこには……この前のような雰囲気の拓海先輩は、一切いなかった。

 あれ……?

 そう思う間もなく、私は雅君に肩を抱かれ引き寄せられた。

「そういえば、二人とも付き合ってるんだってね。二人とも有名人だから、他校の俺でもすぐに噂が回ってきたよ。ま、今は臨時コーチなんだけど。」

「分かっているのならいいんです。それで、声をかけてきたって事は……何か用なんですか?」

 何かを試すように、そう口にした雅君。

 な、何だか挑発的っ……。