生まれ変わっても絶対、君しか愛さない。

 キラキラと王子様スマイルを浮かべている彼は、童話から出てきた本物の王子様みたい。

 彼は昨日と変わらず、凄くかっこいい。

 でも、私とは生きる世界が違う人だ。

 私は可愛くなくて、どこにでもいる平々凡々な女子高生。

 そんな私とは裏腹に、彼は有名財閥の御曹司で何もかもを持っていそうな人。

 次元が違うから、同じクラスでも関わる事なんてないんだろうな……。

 ネガティブ思考になりながら、何となく視線を彼に向けてみる。

 ……あっ。

 すると、運が良いのか悪いのか、彼と視線が合ってしまった。

 すぐにふいっと逸らし、さっきの出来事をなかった事にしようとする。

 正直言うと、知らない人とは上手く関われない。

 だから自然と距離ができてしまい、友達と言える友達は立夏ちゃんだけだ。

 彼と関わりたくない……そう言うと、彼にちょっと失礼だよね。

 でも、彼も私なんかと関わりたくないか……うん、そうだよ。絶対。

 悲しいけれど、事実だから納得する。

 このまま、何事もなくこれからも過ごせれたらな……なんて、思っていた時だった。