「……っ。はぁ~……。」

 私は自分の家に帰るや否や、ベッドにダイブした。

 今日は、いろんな事がありすぎた……。

 火事から男の子を助けたのもそうだけれど、それ以上に……。

『大好き、咲桜。』

 ……あんな事言われるのが、衝撃的すぎた。

 そう言ってもらえて、嬉しい気持ちと恥ずかしい気持ちが沸き上がる。

 ど、どうして雅君はさらっと恥ずかしい事を言ってしまうんだろう……。

 そんな事を思わずにはいられなくて、はぁ……と息を吐いた。

 そう思う中でも、やっぱりこの事が一番頭に焼き付いていた。

 私……雅君の彼女、になったんだよね……?

 まだ信じられないけれど、キスの温度で現実だと思うほかなかった。

 キスってあんなにも、幸せになれるものなんだ……。

 恋愛的で人に好かれたのなんて、前世以来だから……変な感じだ。

 だけれどどうして、雅君は私が桜華だって分かったんだろう……?

 普通、人が変わってたら早々に気付かないものだと思うのに……。

 そこまで考えを巡らせて、はっとある考えに至った。