生まれ変わっても絶対、君しか愛さない。

 あっ、そうだ……私、埜雅さんをお殿様だって知らなくて……。

 私と同じ庶民だと思っていた埜雅さんは、誰からも慕われるお殿様だった。

 近付くのさえおこがましい、お殿様とそう易々と会話なんかできない。

 誰かが私と埜雅さんがいるところを目撃して、告発したんだ。

 それで私は、磔に……。

「全部、思い出しちゃった……。」

 全てが分かってしまい、思い出してしまい……自分に酷く絶望する。

 飛び込んだ火事の炎が引き金となり、戻ってくるように記憶が流れ込んできた。

 全容を知ってしまって、私はどうすればいいか分からなくなってしまった。

「どうし、よう……っ。」

 自分がどのような状況に置かれているのかは分からないけれど、あの人のことだけはやっと分かってしまった。

『咲桜……俺は君のことが、前世から好き。』

 雅君がそう言ったのは、私が桜華だと確信を突いていたからだろう。

 だからあんなにも、強引に……。

 ようやく、今更自分自身の愚かさに気付いて、体の力が無情にも抜けていく。