翌日、いつもと同じように学校へと向かう。

　けれど、今日はいつもと学校全体が騒がしい気がした。

　みんなが何やらこそこそと話していて、落ち着きがない。

　今日、何かあるのかな……？

　訳が分からなくて疑問を抱きながらも、いつも通り教室内に入る。

「おはようございます、立夏ちゃん。」

「あっ、やっと来たわね咲桜！噂、聞いた！？」

　う、噂……？

「何の噂ですか？」

「知らないの！？」

「……は、はい。何の事、ですか？」

　噂……もしかして、そのせいで今日はみんなが落ち着きがないって事？

　さっきまでの疑問が腑に落ちて、一人でうんうんと納得する。

　だけど、噂の内容までは知らない。

　いつもはこういう物事に反応しない立夏ちゃんがここまで興味津々にしているって事は、きっと相当な噂のはず。

　そうすると気にならないわけがなく、尋ねてみる事にした。

「どういう内容の噂なんですか？」

　首を少しだけ傾げながら、噂について聞く。

　すると立夏ちゃんは、「待ってました！」と言うように言葉を繋ぎ始めた。