生まれ変わっても絶対、君しか愛さない。

 彼は驚いたように、でも心配そうな声を上げる。

 そんな彼に私は、ぎこちない笑顔を返して見せた。

「大丈夫だよ、私は。」

 ……嘘。

 本当は、大丈夫なんかじゃない。

 全身に力が入らなくて、割れそうなほど頭が痛い。

 彼を先に家から出したのだって、彼だけでも助けたいと思ったからだ。

 まだ逃げれる。まだ、今なら助かる……のに。

 ――ズキッ

 この痛みが、治まってくれない……っ。

 繰り返し来る痛みに、ある違和感も覚えてしまう。

『のあ、さ、ん……。』

 目の前に広がる大きな火に、はっと目を見開いた。

 私……一回前にも、似たような体験をしたような……?

 そう自覚するや否や、耐えがたい痛みが襲ってきた。

「……っ、いた、い……」

 声にならないような掠れた声が洩れ、力が入らなくなる。

 どうし、よう……立て、ない……。

 火の手は大きくなっているのに、逃げようという気持ちはあるのに……体が言う事を聞いてくれない。

 私、死んじゃう……?