生まれ変わっても絶対、君しか愛さない。

「この子を見ていてください。この中に入らないように。」

 この辺りに住んでいる人自体が少ないから、聞きつけてきた人たちももちろん少ない。

 大人が少ないって言うのも、危険かもしれない……。

 心の片隅でそう思いながらも、私は泣いてしまった彼女に優しく声をかけた。

「私が絶対、お兄さんを助けてみせる。その間に君は、ここにいる大人に今の状況を説明してくれるかな?」

 きっと、泣くだけじゃ収まらないくらい彼女は悲しんでいる。

 だけれど……少しだけ、頑張ってほしい。

 見る限り、彼女の保護者はいないよう。

 だから少しでも、今の現状をここにいる人に分かってもらおうとお願いをした。

 私じゃ、言葉足らずだと思うから……。

 本人が話したほうが、一番早いと思う。

「わ、かりました……っ。ぜったい、助けてくださいっ……。」

 縋りつくように泣く彼女を、近くの大人数人に預ける。

 その時、彼女を預けたおばちゃんに大きな声をかけられた。

「あなたこの中に入るつもりなのっ……!?いくら何でも、それは危険すぎるわ……!」