生まれ変わっても絶対、君しか愛さない。

 自分の顔を見て、一番にそう思う。

 私には長所もないし、長けているところも見当たらない。

 こんな顔してたって、当然だよね……あはは。

 自嘲するように笑い、水面から顔を上げる。

 周りには綺麗な景色が広がっている。

 色とりどりの花が咲いていて、美しく生きているように見えた。

 植物たちはこんな一生懸命に生きているのに、私は何やってるんだろう……。

 最近は、自分が何をしたいのかも分からなくなってきた。

 周りの人たちが笑ってくれるのなら、私はそれでいい。

 自分のことなんか、優先できない。

 ……考えるのも、大変だなぁ。

 これ以上ここにいると余計な事まで考えちゃいそうで、気を紛らわすように腰を上げる。

 芝生の上に投げたスクールバッグに手をかけて、私は家へと歩みを進めた。

 ……その時、ガサッと茂みが揺れた気がしたけれど、きっと気のせいだ。