生まれ変わっても絶対、君しか愛さない。

「あ、あのっ……!」

 ……え?

 その時、私の目の前には顔を真っ青にした女の子が映った。

 その子には、少しだけ見覚えがあった。

 確かだけれど……この近くに住んでる、小学生だったはず。

 幼い彼女は足がもつれそうになりながらも、私の元へ駆けてくる。

 その瞳には、たくさんの涙が積もっている。

 そして……私の手をぎゅっと握った。

「お兄ちゃんを、助けてくださいっ……!」

 これでもかというほど大きな声でそう言われて、一瞬頭にはてなマークを浮かべる。

 ど、どういう事っ……?

「な、何があったの?分かりやすく、教えてもらえるかな?」

 ちなみに幼い子にはこうして、タメ語で話す事ができる。

 ……って、私のことはどうでもいいの。

 察し能力がなさすぎる私には、そう尋ねるしか方法が取れなかった。

 助けてって、どういう意味なんだろう……。

 私みたいな頼りなさそうなのにでも頼ってくれたって事は、きっとそれほど切羽詰まった状況だという事だろう。

 この辺りは人通りが少なくて、車が通る事もほんの少しだけしかない。