生まれ変わっても絶対、君しか愛さない。

 話すタイミングも見つけられず、時間だけが経っていく。

 咲桜ともう、一週間くらい話してないな……。

 改めてそう思うと虚しさが広がって、心に穴が開いた感覚になる。

 元はと言えば俺のせいだけど、ここまで避けられると心に来るものがある。

 好きな人に嫌われるのって、こんなに辛いんだな……。

 そう思いながらも、願いが叶うわけじゃない。

 だからこの日も諦めて、もう帰ろうとした時だった。

「暁槻。」

 尖ったような声で名前だけを呼ばれ、返事をする代わりに振り返る。

 他のクラスメイトはもう帰ったのか、ここには俺と彼女しかいない。

 こんなに敵対心丸出しで、警戒しているような声。

 そんなの……一人しかいない。

「何?……杠葉さん。」

「何、じゃないわよ。あんたに話があるから、引き留めたに決まってるじゃない。」

 俺の尋ねに杠葉さんは苛立った様子で、両腕を組んでいる。

 その姿は女王様さながらで、圧倒的なオーラさえ感じ取れた。

 しかもそのオーラには苛立ちも滲み出ていて、それが俺に向けられているものだとはっきり分かる。