生まれ変わっても絶対、君しか愛さない。

 な、何でそんなに怖い顔してるのっ……?

 そう言いたかったけれど、これ以上黙るほうが怖いから素直に言った。

「雅君には……前世があるみたい、で……それで私を、前世好きだった人に重ねているんじゃないかって、思って……」

 たどたどしすぎる言葉を並べるも、口に出すと現状を嫌でも理解する。

 そんな私とは裏腹に、立夏ちゃんには何かを考えるような素振りを見せた。

「ふーん、馬鹿ねあいつ。」

 小さな声で何かを言っていたけれど、心臓が苦しさでいっぱいの私には届かなかった。

 最初から雅君は、私じゃなくて……。

「りっか、ちゃん……私、どうすればいいかもう分かりませんっ……。」

 傷が浅い内に忘れようと思っているのに、雅君への想いは強くなっていくばかり。

 どうして彼を好きになってしまったのか。

 その理由なんか、単純だ。

 ……彼の優しさを、知ってしまったから。

 私は昔から優しくされるなんて事は少なかった。ううん、なかったに等しい。

 両親は共働きだったから私に構える時間なんて、本当はなかったはず。