生まれ変わっても絶対、君しか愛さない。

「……はぁ。」

 やっと落ち着ける場所に着いて、その場にしゃがみ込む。

 目の前には、私がよく来ている湖が広がっている。

 最近は来る頻度が減っていたせいか、凄く久しぶりな感じがする。

 それだけなのにどうしてか、涙がこみ上げてきた。

「……っ、うぅっ……。」

 私、雅君のことがいつの間にか好きになっていた。

 だからこんなにも、嫉妬してしまっている。

 雅君に想われる前世の人が羨ましくて仕方がなくて、成す術がない。

 相手も分からない、存在しているかも分からない人に嫉妬するなんて……馬鹿みたい。

 ううん、それが私なのかもしれない。

 だけれど私は、“咲桜”っていう一人の人間だ。

 ……こんなの辛くなるのなら、恋なんて知らなくてよかった。

 平凡な日常のままが、一番良かった……っ。

 雅君と知り合ってから、私の生活が変わりだしたんだ。

 ……ううん、雅君に当たってもダメだよね。これは自分の問題、なんだから。

 そう考えても、辛いものは辛いけれど。

「……帰ろう、かな。」

 水面に映っている灰色の雲を見つめながら、その場に立って踵を返す。