分かっていないから……そう、言えるんだ。
きっと彼の気持ちの中に、“私”はいない。
「私には、前世の記憶なんてないです。雅君は、何を根拠に好きだって言ってるんですか……?」
「……っ、俺はずっと、君だけを探して――」
「やめて、くださいっ……!」
雅君の言葉を、大きな声で遮る。
やってしまった、とは思うけれど後悔はしていない。
だって……これは私の本心、だから。
きっと雅君は、私自身を見てくれてはいない。
どういう基準で見ているのか知らないけれど、雅君は私の前世が好きなんだ。
でもそれは、私じゃない。
……どちらにしろ、雅君は私を見てはくれていなかった。
度々出ていた桜華さんは、もしかすると私の前世、なのかもしれない。
桜華って言う響きは、懐かしさを感じさせるけれど……私には、無関係だ。
気付けたのは、彼の瞳から。
雅君の視線は“咲桜”に向けられているわけじゃなく、“私の前世の人”だった。
気付かなければ、良かったのかもしれない。
きっと彼の気持ちの中に、“私”はいない。
「私には、前世の記憶なんてないです。雅君は、何を根拠に好きだって言ってるんですか……?」
「……っ、俺はずっと、君だけを探して――」
「やめて、くださいっ……!」
雅君の言葉を、大きな声で遮る。
やってしまった、とは思うけれど後悔はしていない。
だって……これは私の本心、だから。
きっと雅君は、私自身を見てくれてはいない。
どういう基準で見ているのか知らないけれど、雅君は私の前世が好きなんだ。
でもそれは、私じゃない。
……どちらにしろ、雅君は私を見てはくれていなかった。
度々出ていた桜華さんは、もしかすると私の前世、なのかもしれない。
桜華って言う響きは、懐かしさを感じさせるけれど……私には、無関係だ。
気付けたのは、彼の瞳から。
雅君の視線は“咲桜”に向けられているわけじゃなく、“私の前世の人”だった。
気付かなければ、良かったのかもしれない。

