生まれ変わっても絶対、君しか愛さない。

 私の腕を強引に掴んだ雅君は、どこかへ歩みを進めていた。

 意味が分からなくて、呆然と瞬きを繰り返すばかり。

 力もいつもの比にならない強くて、顔を思わず歪める。

 どう、したんだろう……。

 さっきまで高鳴っていた心臓は、嘘のように嫌な音を立てている。

 何で、何で……さっきまで、嬉しかったはずなのに。

 人の気持ちはこんなにもすぐ、変わってしまうんだろうか。

 はかな、すぎるよ……。

 ……雅君、おかしい。

 自分でも自分の気持ちが曖昧になっている中、これから起こる嫌な事に無意識に身構えてしまった。