生まれ変わっても絶対、君しか愛さない。

「私は可愛くないですって。」

「はぁ……この無自覚め。」

 む、無自覚……?

 立夏ちゃんは可愛い可愛いって言ってくれるけど、私に可愛さなんてこれっぽちもない。

 だからそう言ったのに、無自覚だと言い切られてしまった。

 私は無自覚なんかじゃないのになぁ……。

「で、どんな男だったの!?」

 あ、そのお話まだ続いてたんだね……。

 キラキラと興味ありげな立夏ちゃんの圧が凄くて、口角が引きつる。

 あ、あはは……立夏ちゃんがこんなに生き生きしているの、初めて見るかもしれない。

 正直、勝手に彼のことを言ってもいいのかは悩んだ。

 でもきっと、言わないと解放してもらえない。

 ……立夏ちゃんの為だもん、これくらいちゃんと言わなきゃ。

 心の中でそんな考えに至り、私は言葉を探しながらも彼のことを伝えようと口を開く。

 ――キーンコーンカーンコーン

 けれど、運悪くそのタイミングでチャイムが鳴ってしまった。

「タイミング悪すぎでしょ、チャイムのくせして邪魔するんじゃないわよ。」