生まれ変わっても絶対、君しか愛さない。

「……そっか。いないんだね、良かった。」

 ん……?

 良かったって……?

 私の返答に、ほっと安堵の息を吐くように微笑んだ先輩。

 だけれど私は、不思議に思わずにはいられなかった。

 私に好きな人がいないって分かったとしても、どうして良かっただなんて言うんだろう……。

 好きな人がいようがいまいが、先輩が安心する理由はないと思うのに……。

 言葉の意図が汲み取れずに、ココア缶を握る手を緩める。

 流石にずっと握っていたからか、手が痛い。

 まだ開けていないから、隣にココア缶を置いておく。

 家に帰ってから、ゆっくり飲ませてもらおうかな……。

 今飲んでも飲み切れる気がしないし、零れちゃってもダメだから。

 そう思って、ココア缶から目を外し先輩に戻した時。

「……せん、ぱい?」

 おもむろに、先輩を呼ぶ。

 驚いて出てしまった拍子抜けした声に、驚く事もできなかった。

 だって……拓海先輩に、抱きしめられているから。

 理解するのに数秒かかってしまったけれど、分かってから私の顔は真っ赤に染まった。