生まれ変わっても絶対、君しか愛さない。

 ……うーん、やっぱり私じゃ分からない。

 こういうのは本人に聞くのが的確なんだろうけど、そんな勇気はない。

 あの暁槻君、いつもと様子が違うようだったし……。

 ――キーンコーンカーンコーン

 ……まただ、また考えこんじゃってた。

 六限終了のチャイムで思考を一旦止め、テキストなどをしまう。

 あんまり授業聞いてなかったから、ちゃんと家で復習しないと。

 その為にスクールバッグにさっきの教科のテキストやノートを入れ、カチッとボタンを留める。

「暁槻君、帰りましょう?」

「……うん、分かったよ。」

 いつもは暁槻君から、帰ろうと誘ってくれる。

 だけれど今日はさっきの事も相まって、私から言ってしまった。

 私から誘ったという事実に驚いたのか、暁槻君は一瞬だけ驚いたように目を見開かせた。

 でもまたいつも通りの笑みを浮かべて、私たちは教室を後にした。



 いつもと何も変わっていない帰路が、今日は少しだけ気まずく感じられた。

 私、どうして暁槻君のことばかり考えているんだろう……。