生まれ変わっても絶対、君しか愛さない。

「あなたには関係ないですよ。」

 な、何だかバチバチしてる……?

 私を間に挟んで、暁槻君と拓海先輩は火花を散らせている。

 暁槻君に抱きしめられている事も相まって、私は身動きが取れない。

 さ、さっきよりも厄介な状況になったかもしれない……。

「咲桜、いたっ……!」

「!立夏ちゃんっ……!」

 どうすればいいかと頭を悩ませていると、遠くから立夏ちゃんの声が聞こえてきた。

 声の聞こえたほうに視線を動かすと、立夏ちゃんが急いでこっちに向かってきてくれているのが分かる。

「今までどこに行ってた……って、何よこの状況。修羅場?」

「わ、私もよく分かりません……。」

 修羅場……かどうかは分からないけれど、多分少しだけ厄介だ。

 私は上手く身動きが取れないし、この状況を打破する良い案も思いつかない。

 助けを求めるように立夏ちゃんに視線を向けると、やれやれと言った様子で声を上げてくれた。

「暁槻、あんたそろそろ咲桜を離してあげなさい。何してんのよ、こんなところで火花散らさないでよねこの独占欲の塊が。しかも相手がバスケ副キャプテンって……面倒な事になるから、喧嘩は売らないでちょうだい。」