あの花が咲く頃、君に会いにいく。




「茅乃に、私の姿を見せる方法はないの?」



バイトから帰ってきてお風呂も入り終わった楓が、髪を拭きながら振り返った。



「俺はお札を使ってちょっとした術が使えるくらいで、そんな高度なことはできない」



わかってはいたけど、少し期待していただけあってがっかりする。



「でも他に、茅乃を信じさせる方法なんてないじゃん」


「そうだけど…簡単に言うな。今から練習してみるとしたって、最低でも五年はかかる」


「そんなの遅いよ!」


「わかってる。だから悩んでるんだろ」



楓にイライラしたって仕方がないのに、沸々と怒りが込み上がってくる。



「中町にどうやって信じさせるか…」


「…そもそも、楓が霊感なんてあるなんて突拍子もないこと言うから、茅乃も警戒心強くなっちゃったじゃん。もう明日から何したって話なんて聞いてくれないよ」


「…俺はああするのが一番早いと思って…」


「霊感があるなんて急に言われて、信じるわけないじゃん!もっと考えて言いなよ!」


「…なんだよその言い方」



言ってしまってから、ハッと我に返るがもう遅い。