「その……キス、しちゃダメなんですか?」
シュンとしながら尚が訊ねる。一花は顔を真っ赤にしたまま微笑んだ。
「キ、キスをするなら、姫香さんのアレルゲンであるナッツ類を食べた時以外にするようにしてください。少量のアレルゲンでも重度のナッツアレルギーの姫香さんには猛毒となるんです」
姫香がアナフィラキシーショックを起こした時、いつもそばには尚がおり、ナッツ類を食べた後だった。食事をした後、こっそり二人はキスをしていたのだろう。一花の顔はまだ赤くなっており、桜士はその唇を見つめる。淡いピンクのリップクリームが塗られた唇は艶やかで、あの時のキスを思い出してしまう。
(キス、もう一度したいな)
顔を赤くしている一花の唇を奪うのはきっと簡単だ。手を取り、顔を近付けてしまえばいい。だが、この気持ちは桜士の中にしかない気持ちだ。性犯罪者のようなことはできない。拳を握り締めて気持ちを殺す。
「姫香ちゃん、僕は君とずっとキスしたい!だからもう、ナッツ類は絶対に食べないよ!ここに誓う!!」
シュンとしながら尚が訊ねる。一花は顔を真っ赤にしたまま微笑んだ。
「キ、キスをするなら、姫香さんのアレルゲンであるナッツ類を食べた時以外にするようにしてください。少量のアレルゲンでも重度のナッツアレルギーの姫香さんには猛毒となるんです」
姫香がアナフィラキシーショックを起こした時、いつもそばには尚がおり、ナッツ類を食べた後だった。食事をした後、こっそり二人はキスをしていたのだろう。一花の顔はまだ赤くなっており、桜士はその唇を見つめる。淡いピンクのリップクリームが塗られた唇は艶やかで、あの時のキスを思い出してしまう。
(キス、もう一度したいな)
顔を赤くしている一花の唇を奪うのはきっと簡単だ。手を取り、顔を近付けてしまえばいい。だが、この気持ちは桜士の中にしかない気持ちだ。性犯罪者のようなことはできない。拳を握り締めて気持ちを殺す。
「姫香ちゃん、僕は君とずっとキスしたい!だからもう、ナッツ類は絶対に食べないよ!ここに誓う!!」


