「きみの笑顔は、もともときみ自身が持っていたものだ。笑えるということは、きみ自身が明るく前向きな証拠。おれは、それを引き出すきっかけを作ったにすぎない」
「その作っていただいたきっかけが、わたしをかえたのです。感謝してもしきれません。皇帝陛下にお会いするのも、不安ではないとは言えません。嘘になりますから。ですが、最初の頃よりずっと気がラクになっています。自信を持って、笑顔で陛下にお会い出来る気がします」
「その意気だ。陛下は、『獅子帝』などとごたいそうな呼ばれ方をしているがただのやもめジジイ。きみのその素晴らしい笑顔で、一発かましてやれ。きっとイチコロさ」