ラインハルトは、ワガママで生意気な小さな王女を守ってくれたばかりかくだらない口約束を守ってくれた。

 わたしは、わたしはすでにしあわせよ。

 あなたやジークやシュッツ、リタやゾフィにしあわせをあたえてもらっている。

 そのことを口に出す必要などない。だって、彼は心でそれを感じているのだから。


 この日、初めて彼と口づけをかわした。